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川嶋哲郎サックス奏法研究会 [ライブレポ]

先週末石森管楽器で開催された「川嶋哲郎のサックス奏法研究会」を聴いてきました。今回が第一回で「マウスピースとリード」編 で、三部構成でした。

前回聴講した川嶋さんのセミナーと内容的には重複する部分も多かったです→前回の記事
また何人ものブログ友にやレッスン・ライブ友にも会えて楽しくしてきました。

差し障りがなさそうな範囲で要点メモをアップします。
それでも結構長文になりました。

【第1部】 「お悩み相談室」形式公開レッスン
楽器持参の参加者10名の「悩み」に川嶋さんが答えながら演奏方法についてレクチュア。
「十人十色」と言って良いのか、それぞれの方が「悩み」を相談されました。
内容的に重複する部分もあったので、第2部などで出た話もまとめて書いてあります。

☆年齢を重ねてきた時の奏法について
⇒川嶋さん自身も直面しつつある問題で、「何を犠牲にして良いか」を考える。
ご自分の場合は「音量」との結論に達し、音量の出るセッティングで出さないで済むように吹く。
大きいと「感じさせる音」で吹くのが大事。

☆リードのコントロールについて
⇒リードミスが起こるのは柔らかいリードを噛んでしまうから。
それならば噛めないほど硬いリードを使い、「息で」吹く。

☆音域による息のコントロール
⇒アンブシュアは全音域にわたって固定されているわけではなく、
高音は下唇が少し前進し、逆に低音は手前に。
そして楽器と横隔膜の間にしっかりした空気の柱を保って吹くのが大事。

☆音量コントロール
⇒「大きく吹く」と「大きな音」は根本的に違う。
一生懸命過ぎる吹き方はイタイ音。
「管体を鳴らす」ことを習得するのが大切。
具体的には「ベルから音を出さない」感覚で吹く。

☆高音のつやが欲しい
⇒サイドキーあたりは特に難しい。まず鳴らし切る練習をし、そこから抑えるようにする。

実際にはそれぞれにキャラの濃い参加者のみなさんと川嶋さんの楽しいやりとりもあり、
もっと情報が多かったのですが、奏法編で印象に残っているのはこんなところです。

聴衆の反応が強かったのはやはり「管体を鳴らす」「ベルから出ない音で吹く」こと。この奏法で吹いている川嶋さんの楽器のベルに丸めた布を出し入れしても音量が変わらない不思議…[exclamation&question] 全員おおお、とどよめきました(笑)

白熊堂も質問して確認したのですが[あせあせ(飛び散る汗)] 「ベルから出ない音で吹く」は「息をためて吹く」と同義で解釈して良いそうです。第2部のときに自分の前に下げられたティシュを使って各プレイヤーの息の強さを実演されたのですが、それと同様に「どこまで届くか」を考えて息を入れることを強調されました。

奏法のトラブルに対して、川嶋さんはそれを大幅にプラスまたはマイナスした状況を設定し、そこから希望するところまで戻る方法(弁証法的と言ってヨイのでしょうか(笑) を取っているように感じます。これは卓抜した技量と経験のある人だからできるのでは…という気もちょっとします。

ここで話を聞いたからと言って今の自分にすぐ当てはめるのは『生兵法はなんとやら』になりそうですが、ふと気づいたのは普段自分の先生からレッスンで言われることとも合致していることが多い[ひらめき]

例えば「上手になれば柔らかいリードを吹きこなせる」と言うのは、川嶋さんの言う「トラブルを避けるには硬いリード」だし、音量のコントロールは口先でなく、お腹を支えた息で行う、等々。音域による下唇の移動も言われています。一つの決定版「正しい奏法」はなかなかないのかも知れませんが、表現のしかたで理解度もずいぶん違うので、こうしてまとめて話を聴く機会があったのは実に良かったと思います。


【第2部】有名プレイヤーのセッティングで川嶋さんが音を再現
川嶋さん高校生時代からの研究の集大成?として、できるだけオリジナルに近いマウスピースとリードの組み合わせを使い(楽器は同じ)、最初に該当するプレイヤーの曲をちょっと流してその後に川嶋さんが数小節演奏する形式でした。

取り上げられたのは:
ts ゲッツ、ロリンズ、デクスター・ゴードン、ジョー・ヘンダーソン、ヤン・ガルバレク、コルトレーン初期、ショーター
as パーカー、キャンノンボール・アダレイ、サンボーン

川嶋さんが「コロッケか!」と自分でつっこみを入れつつ楽しげにやってしまったので、そのときは皆で「ほほーっ」みたいな感じだったのですが、考えてみたらちょっとミーハーでかなり面白い企画でした。上で触れたように、各プレイヤーの息の強さを実演されたのですが、ジョー・ヘンはかなりそーっと吹いていたらしい♪ アルトを吹く川嶋さんのレアな姿が見られたのも良かったし、個人的にはキャノンボールの再現がかなりツボでした。ガルバレクはファンとしてはもう少し頑張って欲しかった(笑)


【第3部】 ミニライブ 3曲ほど演奏。曲目忘れました、ごめんなさい。

簡単ですが以上でレポは終わりです。

moleskine1.JPGちょっとおまけで、こういうジャズのクリニック/セミナーなどでメモに使っているモレスキンのノートを載せてみます。ゴムバンドつきで中が開かないのがまずグッドです♪ その上このタイプは五線罫[晴れ] なにかフレーズが浮かんだときにささっと書き留められる[揺れるハート] と思って購入したのですが一向にそのような気配もなく、文字で埋められるばかりで…早く本来の用途に使ってやりたいものです(笑)

moleskine2.JPG moleskine3.JPG
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anne

こんばんは♪
 
クリニック、お疲れ様でした~。
私もいま、内容をまとめようとしているのですが
上手く収拾が付かなくって、ぐちゃぐちゃに・・・(汗)
こんなに要点をまとめられて素晴らしいです!!

白熊堂さんの日記をどーぞ、で、お願いして宜しいでしょうか?(笑)

ミニライブ
1曲目 『My One And Only Love 』
2曲目 『There Will Never Be Another You 』
3曲目 ・・・ 知らない曲でしたー。
だと思います。(苦笑)
by anne (2010-05-17 01:00) 

もっちー

お~
最近は歌舞伎とダイエットばかりだと思えば、、、、
そういう良い催しがある時は、一言連絡ください。

上記のなかで最近自分で気付いたのは、曲の中で上のラからオクターブ下のラにすばやく移動するには、アゴを少し引いて下くちびるの当ての圧を減らすワザです。SAX演奏者の顔の向きとネックの向きが、演奏中変わるのは、下くちびるの当てを調整してる意味があるんだと思います。

もち
by もっちー (2010-05-17 05:30) 

白熊堂

anneさん

おはようございます♪

お会いできて楽しかったですねー、結構集結しましたよね(笑)
anneさんにはとてもインパクトが大きかったみたいなので、
じっくりまとめてくださいね、楽しみにしてます。

白熊堂は面倒なのでメモをそのまま書いた感じですが(-。-;)
使えるところは引用・参照していただいて結構ですヨ。

曲目ありがとうございます。言っていただくとそうだったなーと思ってしまう自分が情けないです(←忘れるくらいならメモ)
by 白熊堂 (2010-05-17 09:05) 

白熊堂

もっちーさん

石森のメルマガやサイトで紹介してますよ♪ 私は出席未定ですが、来週22日(土)もビッグバンド向けのクリニックがあり、講師はアメリカ在住のピエトロさん、教えるのがすごく上手な方です。メルマガ登録は石森サイトの「イベント情報」からできると思います。

>アゴを少し引いて下くちびるの当ての圧を減らすワザ

まさにそういうことだと思います。自分で発見されてすごいです~。白熊堂の先生はそれに加えて「視線の移動: 低音では下を、高音では上を見る」を言われますがなかなかできないです。
by 白熊堂 (2010-05-17 09:13) 

るなそる

素晴らしいレポートありがとうございました。
第2部…とっても聴いてみたくなっちゃいましたよ~。

あのノート、こういう場に使えるのですね。
なるほど…。
今は家にいるときが多いので生かすことが出来ない自分(-"-;)

>自分の先生からレッスンで言われることとも合致していることが多い

そうなんですよね。
同じ部分も多々あると思います。
私はよく混乱してしまうので、しばらくは他の方からの教えを取り入れることはないと思いますが、やはり共通点はありますよね♪

いつもレポありがとうございます(´∀`*)
by るなそる (2010-05-17 16:28) 

白熊堂

るなそるさん

第2部、面白かったですよ。
単なるモノマネではなくて、そもそも身体が違うので
そこをどうやって近づけるか、みたいな話もありました。

川嶋さんや他の方の話も何回か聞くと、
だいたい言われることは同じですよね。
先生によって教える順序が違うと思うので、
ご自分の先生を信じてついて行かれるのが吉かと♪

ノート、かっこいいフレーズで埋めてくださいね(^-^)
by 白熊堂 (2010-05-17 17:12) 

anne

こんにちは♪ たびたびスミマセン。

>..使えるところは引用・参照していただいて結構ですヨ。

私はミクシの方に日記アップして
白熊堂さんのコチラにリンク貼らせて頂きました。
ありがとうございました♪

ミニライブの曲名ですが・・(何か、如何にも知ってそうで偉そうなanneですが 汗)
実は1曲目の My One... は、今のバラード課題曲でして(汗)
2曲目の ...Another You は、好きなブロガーさんが熱心に
練習なさっている音源を聴かせて貰っていたので知っていただけで

今回はタマタマで
相変わらず題名も曲も、良く解らない(知らない)私です。(汗) 
by anne (2010-05-17 18:19) 

白熊堂

anneさん

いえいえ、何回でも再登場うぇるかむです♪
anneさんの記事も確認させていただきました。
これからもコラボよろしくお願いします(笑)

曲名はそのたびにメモしないともうダメですね…。
最近は「ほら、あれ、あれ!」状態で。
anneさんのように印象づけがあると回路がつながるというか(笑)
ホント助かりました、ありがとうございます。

どれも川嶋さんがよくやる曲なので、
最後はGiant Steps だったかな?
なんかコルトレーンだったと思います。うーーーん。
by 白熊堂 (2010-05-17 20:34) 

白熊堂

るなそるさん、anneさん
nice! ありがとうございます。
いつもお礼が後からになってスミマセンです。
by 白熊堂 (2010-05-17 20:35) 

邪頭亭

こんばんは。ご無沙汰しております。

川嶋さんクリニックは知ってましたが、この日も行けませんでしたー!

それにしても、川嶋さんのコロッケコーナーは興味深いですね。
ロリンズ、デクスター・ゴードン、パーカーは出来そうかな?という気がしますが、ヤン・ガルバレグ、ショーターっていうのは意外でしたね。

>アンブシュア

そうそう、アンブシュアって固定してないんですよね。うちの道場でもよく言わ
れつつも、なかなか癖が治りません。別に宣伝ではないのですが、うちの師匠
の入門編のテキストに、中低音部、高音部のアンブシュアの位置が詳しく書かれてます。この事についての記載がある教則本って、そうないので、最初読んだ時は驚きましたね。
by 邪頭亭 (2010-05-17 23:13) 

missy。

恵比寿の有隣堂でモレスキンフェアみたいなのやってたので、白熊堂さんと同じ五線ノートを探したんだけど売ってなかったです〜。残念。まぁ、僕もフレーズがひらめくなんて経験は今まで一回もないのですが。(笑)

川嶋哲郎さんのクリニックは去年の4月だったかに一度行ったことがあります。ってか、白熊堂さんも同じ所にいらしてたんですねぇ。
僕も最近テナーを始めて、自分がどういう音を出したいのかハッキリさせる為にいろんな人のテナーでの演奏を聴き比べているのですが、川嶋さんの音はグッと来ますよね。
素敵なレポート、ありがとうございました。
by missy。 (2010-05-18 16:01) 

fion

先日はお会いすることができてとてもうれしかったです。
お忙しい中、お時間を頂いてありがとうございました♪

今日の練習で、高音域を吹くときに下唇を少し出す、
というのをやってみました。
いつもよりも楽に音が出せたような気がします。

練習不足で全然アンブシュアが安定してないので、
例の若くて優しい先生に口元ずっと見てもらいます(笑)。


by fion (2010-05-18 19:24) 

白熊堂

邪頭亭さん

こちらこそ、ご無沙汰してしまってすみません。

土曜の午後でしたが、時間設定もなかなか難しいですよね。
ブログ友皆さんといつかご一緒できると良いですね。

『コロッケコーナー』ありそうでなさそうですよね。
スベってしまうとあとがないし(笑) その辺はさすが川嶋さんでした。
プレイヤーの選択は本人たちの個性と、お題であるマウスピース側からもあったと思います。ラーセン代表、とかそんな感じで。

アンブシュアの「移動」について邪頭亭さんの先生は記述しておいでなんですね。教わる現場での「コツ」みたいな感じなので、そこまで公開していらっしゃるのはさすがです。今度買ってしまいそうです(笑)

by 白熊堂 (2010-05-19 20:27) 

白熊堂

みっしーさん

昨年のJazz Life主催のセミナーですよね、同じ会場でご一緒していたんですね♪ 内容的には結構重複がありました。

このモレスキンは…ハンズか楽天ワキ文具か、伊東屋?Amazonだったかも。他の罫のも持っているのではっきり覚えていません、ごめんなさい。これを持っていればフレーズが湧いてくるかも!(笑) 早く字じゃなくて音符を書きたいです(-。-;)

川嶋さんの音はカーステレオなどで間近に聴いてもブレないし、「意外と」一音一音が丁寧ですよね。この頃ライブもほとんどテナーにしか行かなくなってしまいました。

☆nice!ありがとうございます☆

by 白熊堂 (2010-05-19 20:34) 

白熊堂

fionさん

こちらこそです!楽しかったですね。

>いつもよりも楽に音が出せたような気がします。
そうですか!良かったです。
その若くて優しい先生にしっかりチェックしてもらってくださいね。

白熊堂も最初の先生がクラシック出身だったので、次にジャズマンの先生に習ったときにコレを言われて半信半疑でした(笑)

by 白熊堂 (2010-05-19 20:37) 

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